10月11日から「全国旅行支援(全国旅行割)」と言う国内旅行に対する支援策が実施される。 ※東京都だけ10月20日開始
そして、9月30日まで現在各道府県で実施されている「県民割」は10月10日まで延長されるが、11日からは「全国旅行支援(全国旅行割)」に切り替わる。
「全国旅行支援」とは、旅行代金の割引と地域クーポンを付与する「全国を対象とした観光需要喚起策」と言う位置づけ。 10月10日までは、近隣県を割引対象とした「県民割」を実施しているが、対象を全国に拡大し、遠方への旅行を促進する。
割引内容は、 ・旅行代金40%割引(1人1泊あたりの上限は交通付き8千円/その他5千円) ・土産店や飲食店などで使用できる地域クーポン(平日3千円分/休日1千円分)進呈 と言うこと。
実施期間は、10月11日から12月下旬まで(東京都のみ10月20日開始)。 12月下旬が何日と言う事がまだはっきりしないのと、年明け以降についても流動的で、感染状況や需要動向を踏まえて判断するのだそうだ。
全国が対象なので、もしも参加を希望しない都道府県があった場合はその都道府県を目的地とした旅行は対象外となる。
そして、割引を受けるには、本人確認書類などに加え、ワクチン接種歴3回接種済またはPCR検査等の陰性証明が必要。
では、すでに予約済の場合はどうなるのか?。 観光庁は、予約済みの旅行についても「対象とする」としているが、既存予約の割引適用可否は、都道府県や旅行事業者などにより異なる可能性もありうるので、要注意。
ところで、「全国旅行支援」と「県民割」との主な違いは!。
1.割引率の引き下げ 県民割50%/全国旅行支援40%
2.交通事業者支援(地方への観光促進) 交通付宿泊は1人1泊あたり上限8千円に増額
3.平日の利用促進(旅行分散) 地域クーポン 平日3千円/休日1千円
4.対象を全国に拡大
となっている。
それでは「平日」と「休日」区別はどうつけるのだろう?。 平日/休日の定義について、未だ明らかにされていないが、宿泊を伴う旅行の場合は、次のようになる可能性が高い。 ・休日とは・・・宿泊日とその翌日が両方とも「土曜・日曜・祝日」である場合 ・平日とは・・・上記以外の宿泊日 そして、日帰り旅行については、「土・日・祝日」が「休日」の扱いになる予定。
宿泊を伴う旅行の場合、通常の金曜日と日曜日の宿泊は「平日」扱いとなるようなので、人気曜日となり、混雑する事が想定される。
また除外期間については「最繁忙期」とアナウンスされていて、実施期間によっては、年末年始の日程は除外となるのではないかと思われる。
なお、新幹線や飛行機、バス旅行、高速道路料金などは対象になるのだろうか?。 「県民割」は近隣旅行を主としていたため、宿泊または日帰り旅行が主な割引支援の対象だった。 「全国旅行支援」は、飛行機や新幹線、バス、フェリーといった交通と宿泊が「セット」になった旅行プランも対象となり、宿泊単体商品よりも割引上限額が高く設定されてる。
旅行会社が販売するパッケージ旅行(航空券+宿)が主な割引の対象となる。
一方で、新幹線などの交通チケットを単体で購入した場合や、高速道路料金などは割引対象外だ。 と言うことで、「交通と宿泊がセットになった旅行プラン」は旅行会社に手配してもらうしかないが、「全国旅行支援」に参加予定の旅行会社は「じゃらん」や「楽天トラベル」「JTB」「HIS」等、大手の旅行会社は殆ど参加予定なので、困ることはなさそう。
さて、この制度をうまく使うと随分お値打ちに国内旅行ができる。
例えば、1泊5千円のホテルに泊まった場合、 まず、40%の2千円が割引される。 そして、それとは別に、地域で使える買い物クーポン券が、平日なら3千円分もらえる これを割引額ととらえれば合計5千円となり、1泊5千円のホテルに泊まると実質0円で旅行を楽しめる計算になる。 また、1人1泊あたり「交通費込みで2万円(公共交通機関での移動がセット)」の旅行商品の場合は、割引額の上限は8千円に上がるので、2万円の旅行代金だと割引率40%で上限いっぱいの8千円も安くなる。 そして、平日ならクーポン券3千円分をもらえるので合計1万1千円、2万円以上の旅行商品でも割引額は1万1千円以上にはならないので、割引を最大限に活用してかつ費用を抑えたいなら、1人1泊あたり「交通費込みで2万円」が狙い目となる。
平日にうまく手配すれば、一人当たり最大で1万1千円の割引を受けながら国内旅行が楽しめるという事だ。
が・・・ここで一つ疑問が・・・?。 割引は「一人一泊当たり」となっている。 ではバスツアーなどの「日帰り旅行」はどうなるのか?。 一例をあげれば、東京の「はとバスツアー」とか、観光バス会社などが主催する「秋のフルーツ狩りバスツアー」とかだ。
このあたりに関して詳しく説明を行っているサイトは皆無。 それもそのはずで、現時点では政府からの詳細な説明がない。 宿泊を伴わないと割引が受けられないと言うことになると少しがっかり。
それでも「大盤振る舞い」と言えるほどではないが、我々庶民が少しでもお値打ちに旅行が楽しめるようになるのはありがたい。
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