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田舎暮らしは男のロマン?女の不満?
南信州の山里で田舎暮らしをしている団塊の世代です。「田舎暮らし」と聞けば耳障りはいいのですが、生活習慣や価値観の違いで戸惑うこともしばしば。七転八倒、そんな田舎暮らしの様子をお届けいたします。
【夜の街オリエンテーリング】
昨夜のこと「いいだ夜のオリエンテーリング」と言う催しが飯田旧市街地で開催された。
この催しは今年で14年目らしい。

市内の居酒屋・レストラン・ラーメン屋・スナック・クラブなどの飲食店が登録し、
あらかじめチケットを購入した参加者が、
スタンプラリー方式で登録店に回ってくるのを待つという、
なかなか面白い企画である。

前回までの参加チケット代金は3,000円だったが、
今回からは500円値上がりして3,500円。
それでもチケットの売り上げ枚数は過去最高の1,100枚だったそうだ。

人口10万人の飯田市で1,000枚以上のチケットが販売された。
人口比で1%である。
生まれたばかりの赤ん坊や寝たきりで動けない老人までも含んで10万人。
実際に飲酒が許される年齢で、なおかつ健康体で「飲み歩ける」人の比率では、
多分4倍ほどに跳ね上がるだろう。
世帯比で考えればおおむね一家庭に一人は参加している計算になるのでは?。

これは驚くべき数字である。

ところで、その運営方式とは・・・?。
参加者は2~5人で1チームとなり、
実行委員会から指定された4軒の飲食店を、
指定された順番どおりに7時から9時までの2時間で回らなければならない。
自分の好みでは無く「指定された4軒を指定された順番どおりに」と言うところがミソなのだ。

uketuke.jpg
※受付を待つ参加者たち

店側では、訪れた参加者に生ビールなどのドリンクと突き出しなどの軽食を提供すし、
来店証明のスタンプを押す。

そして、4軒件分のスタンプが押されたカードの半券を本部に提出すると、
抽選当選権利が発生し、
終了直後の抽選会でビールや金券などの景品が当たるという仕組み。

これをちょっと数字で表してみよう。
仮に参加者が1,000人(チケット売り上げ枚数は1,100枚)として、
登録店が100店舗(実際は103店舗)としてみよう。

1,000人の参加者が4店舗を必ず回るので、延べ参加者は4,000人となる。
それを100店舗で割れば一店舗あたり40人が必ず訪れることになる。
実行委員会からは来店客一人当たり500円が支払われるそうなので、
当日の店の売り上げは500円×40人=20,000円となる。

2時間で20,000円と言う事は1時間当たり10,000円と言うことだ。

もちろんこれだけでは面白くない。

参加者は実行委員会が指定した店舗を回らなければならないので、
登録店側から見るとほとんどが新規の客と言うことになる。
だから、これからこの来店客を固定客化するために色々と仕掛けを施すことができる。
次回来店時の割引クーポンを提供したり、
ランチタイムのメニューを提示したり、
セールストークを交えて次回の来店を促したりと・・・。

もっとも、3回ほど参加した折に私が回った店舗には、
そう言ったあの手この手を打っている店舗は多くは無かったが。
なぜだろうね・・・せっかくのチャンスなのに・・・?。

加えて、客の来店予想時間もおおむねわかっているし、
提供する飲食メニューもあらかじめ決まっているので、
急な来店であたふたするなどと言うことも無い。
日ごろ一人でやっている店なら十分に一人でこなせてしまうのだ。

それでも店舗側としては、
単価500円の新規客が黙っていても40人も来てくれるのだからありがたい・・・はず。
中には追加オーダーをする客もいるので客単価はもう少し伸びる。

参加者側から見ると、
3,500円で行ったことの無い新しい店4軒へ行くことができ、
新しい「おれの店」を探すことができるかも知れないと言う期待感がある。
「ちょっと入りにくいな」と思っていた店にも堂々と入ることができるし、
「オッ、こんなところにこんな店があったのか!」と新たな発見もあるかも知れない。
しかし、チケット購入時に支払いは済んでいるのでお金の心配はいらない。

登録店(飲食店)にも良し、
参加者にも良し、
そして、参加一人当たり1,500円の運営費用をまかなえる実行委員会にも良し。

3者ともWIN・WIN・WINの非常に優れた企画に思えるのだが?。

この企画は「民商」が中心になって実行しているようなのだが、
勿論、登録するのにも参加するのにも民商の会員である必要は無い。
「民商さんもなかなかやりおるわい」と言うところだ。

chusen.jpg
※オリエンテーリング終了後の抽選会の様子

昨今の景気の低迷で全国どこの街でも夜は閑古鳥が鳴いていると聞く。
だから、他の市町村からも視察が相次いでいるらしいし、
すでに同じような企画を実行している市町村もあるそうだ。

誰かが一人で儲けてしまう企画は永くは続かないが、
この「夜のオリエンテーリング」は「一人勝ち」が無いのでこれからも続くと思う。
それどころか、ますます登録店舗も参加者も増えるのではないだろうか?。

昨夜は「今回が初めて」と言う知り合いも誘ったのだが、
「是非次回も行きたい」と言っていたので、それなりに魅力もあったのだろう。

政府もこう言ったWIN・WINの考え方で政策を立てれば、
国民の支持もあがるし景気も良くなるだろうに・・・ねぇ!。

ちなみに「毎月実施したら?」と言う意見も少なくないそうだが、
実行委員会のメンバーは皆それぞれ別の仕事を持っているので、
とても毎月は面倒見切れないとのことだった。

それもそうだよね。

この企画のために専任担当を用意すればその人件費や事務経費が必要になり、
それがまた組織の硬直や腐敗を生むことになってしまうので、
やはり現状程度が一番うまくいくのかも知れない。

いずれにせよ「民商バンサーイ」である。
 
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